男性の薄毛の原因とは

今回は、男性の薄毛の原因を取り上げます。

男性の薄毛は血行不良が原因?

男性の薄毛は、血行不良が原因だと言われることがあります。通常髪の毛は、古い毛が抜け落ちたあと新しい毛が生えてきて、成長期→退行期(移行期)→休止期という毛周期を繰り返すことで、髪の毛の総量を維持しています(毛髪のヘアサイクル)。

これに対し、血行不良で血の巡りが悪くなると、頭皮を網羅している毛細血管の働きも低下することで、毛乳頭や毛母細胞といった髪の毛を作る組織に十分な栄養素が送られなくなり、十分に成長しないまま抜け毛が生じたり、新しい毛が生えなくなるといった、ヘアサイクルに異常が生じます。これが、薄毛の原因と考えられています。

男性の場合も、血行不良による薄毛を生じさせる原因はいくつか考えられます。食事や睡眠の乱れ、運動不足、ストレス、喫煙、過度の飲酒、ホルモンバランスの乱れが血行不良を引き起こすことはよく知られています。

その一方、頭皮環境の悪化も血行を悪くするおそれがありますし、毛乳頭や毛母細胞の活動を低下させる原因では無いかと考えられています。毛髪や頭皮にダメージを与えるような紫外線や不適切なヘアケアも、男性が薄毛になりやすい原因だと思われます。

これに対し、薄毛外来の医療機関であるクリニックでは、もともと血管拡張作用があって毛乳頭や毛母細胞の活性化効果が期待できる治療薬ミノキシジルを処方することで、多くの方が発毛効果を実感しています。

AGAの原因は?

薄毛のなかでも、AGA(男性型脱毛症)と呼ばれる症状の原因は、脱毛を促進するDHTという男性ホルモンの増加だとわかっています。DHTは、5αリダクターゼという酵素がテストステロンという男性ホルモンに働きかけて増加します。

なお、DHTに対する感受性の強さは、遺伝子によって決まります。つまり、DHTが増加したときにAGAが生じやすいかどうかは遺伝が原因だといえます。この「AGAになりやすいかどうか」は、薄毛治療専門のクリニックなら、遺伝子検査で判別することができます。

ちなみに、AGAは男性だけでなく、女性でも起こりえます。女性も男性ほど多くないものの、男性ホルモンを持っており、女性のAGAのことをFAGAと呼びます。

男性のAGAについては、その原因である5α-リダクターゼの活動をブロックすることでDHTの増加を抑えるフィナステリド(商品名:プロペシアなど)や、フィナステリドよりも強いブロック効果を持つデュタステリド(商品名:ザガーロ)という医療用治療薬が出ており、薄毛外来のクリニックで処方を受けることができます。

円形脱毛症の原因は?

薄毛のなかでも円形脱毛症の原因は、リンパ球の自己免疫反応だとわかっています。これを誘引するのは、ウィルスへの感染、運動不足・過度な運動・生活習慣の乱れなどによる肉体的なストレス、精神的なストレスなどが考えられています。

また、ストレスに代わって円形脱毛症の大きな原因として考えられているのが、アレルギー反応です。円形脱毛症の治療には、免疫機能を抑制するステロイド剤が最も広く用いられます。

円形脱毛症は個人差が非常に大きく、男性の場合も時間の経過とともに自然に治癒する方もいれば、薄毛が長期間・広範囲に渡って進む方も少なくありません。

この他の薄毛の原因は?

この他にも男性の薄毛の原因としては、頭皮全体が脂質肌になることで生じる脂漏性脱毛症や、頭皮が乾燥してフケが大量に出るときに生じる粃糠性脱毛症などが挙げられます。このほか、他の病気・疾患の症状の一種として薄毛が生じる場合があります。

薄毛外来のクリニックでは、他の病気・疾患が原因ではないか調べる血液検査や、AGAの可能性や治療薬の効きやすさを調べる遺伝子検査が受けられますし、現在では国から承認された治療薬(服用薬、塗り薬)の処方も受けられます。